21世紀美術館そば、近くに金沢屈指の居酒屋「いたる」などがある柿木畠エリアにある「鮨 洋次郎」は、ミシュランのビブグルマンに選出された気鋭の寿司店。
物腰柔らかく、寿司や魚の話をいろいろ聞かせてくださる大将と奥様の2人の握り手がいらっしゃるお店です。
こちらは握りの注文方法が独特で、そちらも魅力のひとつ。基本的に8カンもしくは10カンのを3つのネタ箱からそれぞれタネを選んで握ってもらうスタイル。もちろん自由に組み合わせが可能で、メニューに書かれていない選択の仕方や追加も自由にできる。つまみや逸品は別メニューで豊富に用意されており、そちらにも美味しそうなラインナップが並んでいるので、時間をかけて悩む(笑)おまかせだと何も考えなくて良いから楽である。
綺麗な店内が印象的。着席してまず目につくのがマスクケース。2020年のGoToトラベル初期から提供を開始したと記憶してますが、めちゃくちゃ実用的でかなり衝撃だったなぁ。
日本酒をちょびちょび飲みながらつまみからスタート。香箱蟹のプチ丼、思い返せばこれが初香箱だった。内子の日本酒適正強過ぎ!がファーストインプレッション。
そして能登フグの唐揚げ。ふわふわジューシー旨味ドバドバで日本酒があっという間に消えた思い出。
そしてこれ、「白子の最強焼」というメニュー名。白子を西京味噌で焼けばそら、そうよ。
レンコンのガリも無限おかわり編に突入。
ここから握り。初手から七尾のバクチとな。いわゆるカワハギをこっちではこう呼ぶらしい。なんでも「皮が剥がれる」=「博打に負けて身ぐるみ剥がされる」を連想させるからとのこと。確かに金沢競馬なんてやったら、そら、そうよ(2回目)。
マグロのヅケは3枚盛りで美しい仕上がり。しっかり浸かっており、3枚あるので押し寄せる風味がよき。
写真がぐちゃぐちゃでどれが何かわからなくなっているのですが、確かカサゴと鯖でどちらも七尾。厚めに切られているため白身は噛めば噛むほど甘みが溢れ出し、光り物は皮目の脂が溶け出してくる。
七尾のサゴシとカマスを炙りで。浮いてくる脂がすごいけど締まる薬味と食べるので重さは全く感じない。
輪島のヒラスズキの利休風。利休っていうから抹茶塩でもかかってるのかと思ったら、胡麻をまぶして焼く和食の手法らしい。千利休さんが胡麻めっちゃ好きだったんだって。割と淡白な白身が胡麻の力で記憶に残る仕上がりになる組み合わせの妙味。
そして、こちらも輪島のノドグロ。皮目を炙ってジュワッと脂が出たところに岩塩で迎撃、美味い。
おしまいにケラ玉。見ての通りの美しさとフワッとした食感。店によって特長が大きく異なる玉の中でもかなりオリジナリティを感じる。
デザートには「鮨職人が造った割には美味しい豆腐のアイス最中」(正式名称)をいただく。茶屋街で食べ歩き用のアイス屋さんを出すように進言しておきました。
昼からこれだけ食べて飲んで会計は1人7000円ほど、すごい。コスパコスパ言いたくありませんが、そら(ビブグルマンに)、そうよ(選ばれる)って感じです。
おすすめ度:
予算:ランチ握り4000円〜
住所:石川県金沢市柿木畠3−3
電話番号:076-208-3307
アクセス:金沢21世紀美術館から徒歩5分程度
予約:必須ではないが、推奨。